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コラム

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2018-12-20  [0090] 海外進出vs日本市場

様々な団体が中小企業向けに販路拡大と称して、海外進出を勧めている宣伝活動を目にする機会が多いのですが、違和感を覚えています。

今回は、少しネガティブな話になりますが、この点について意見を述べたいと思います。

海外進出をする企業は、売上を伸ばしたいとか、日本製の良さを世界に伝えたいとか、日本市場の成熟化・高齢化・人口減等といった背景が、一般論としてあると思います。

しかし、今さら中小企業が海外進出をほぼゼロから始めて販路を開拓するという点は、長年欧米やアジア向け等へのビジネスに携わった人間から見ると、どのような理由があろうとリスクが高すぎると考えます。

海外への工場移転、日系企業等の取引先が既にある、特定の海外顧客が既にあって日本から輸出する、あるいは現地に強力な協力者がいる等ならば、まだ多少の理解はできます。
或いは参入市場そのものが比較的新しく、まだ発展段階にある、ベンチャー企業、多言語化を含めて自身によるネット通販等のIT利用であれば、まだチャンスはあるのかもしれません。

では、違和感を覚える主な理由を挙げてみます。

(1) 買い手側の価値観の相違
「グローバル化」や「グローバル人材」といった言葉を耳にしますが、英語やビジネス参入対象国の言葉ができれば何とかなるというわけではありません。
各国/各地域には、独自の歴史や文化、価値観や考え方、そして常識が異なりますので、日本人的発想や習慣を持っていくと、遅かれ早かれ必ず大きな壁を経験します。
これを乗り越えるには、「郷に入ったら郷に従え」の精神で、投資や運用を含めて現場に決定権を与え、日本本社側は、それらを支援し続けなければ物事は進みません。
言うのは簡単ですが、これが本当に難しく、非常に多くの日系企業が海外進出で失敗している最大の理由です。
何故か?
日本本社は日本の文化や習慣、論理、都合で仕事をしているからで、この点に現場との非常に大きなギャップがあるからです。

(2) お膝元の日本市場の景気に左右される
いくら参入先の国/地域の景気が良くても、日本市場が悪化すれば現地法人も必ず引きずられてしまって大きな悪影響を受けます。

(3) 制御できない要素
政治、為替、法規制が挙げられます。
近年の「自国ファースト」や、アベノミクス開始前の恐ろしい「円高」、参入先での最新の法規制への追随等、制御できないリスク要因がありますし、自国ファーストを除いてもその傾向は今後も続くことでしょう。
為替の影響は避けられないところはあるものの、日本に工場を戻して新たな価値を日本市場で提供するビジネスチャンスの方が効果的と考えます。

(4) 体力が必要
産業向けであれば、仮に成功したとしても知名度上昇を含めて10年はかかりますので、それまでの投資が続く資金確保にも多大な苦労が伴いますし、リスク面を考慮しても現実的ではないと考えます。

よくニュースで日本の暗い将来を聞きますし、大きなリスク要因として否定はしません。
しかし、海外進出は日本市場からの現実逃避にしか過ぎませんし、この先どこの新興国参入を目指しても、売上を伸ばそうという発想には限界があります。

前回のコラムで述べたように、リカーリングビジネス(サブスクリプションビジネス)をいち早く導入し、売上よりも利益を優先させ、第四次産業革命を先取りした方が企業の持続的発展に直結すると考えます。

以上から、中小企業による海外参入は、日本市場での新規開拓とは次元が異なりますので、慎重さが必要です。
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