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コラム

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2018-09-25  [0079] AIを用いたデータの利用権限と取引について

前回は「IoTを用いたデータの利用権限と取引について」について意見を述べ、同ビジネス展開時の客先との契約ガイドラインを紹介しました。
「ユーザで取得したデータは誰のものか?」という問いから始めましたが、AIについても同様の問いが生まれます。

「AIが作ったデータは誰のものなのでしょうか?」

前回紹介した契約ガイドライン(2種)では、残念ながらAIについてはほとんど記載されていません。

しかし、今月、経済産業省から下記の書籍が発刊されましたので、紹介します。

「別冊NBL No.165 AI・データの利用に関する契約ガイドラインと解説」
(18年9月 経済産業省)(*1)

IoTを含むAIに関するデータ関連ビジネスや開発委託(共同開発を含む)時における契約サンプルや解説を、事例紹介含めて多数掲載されており、非常に参考になります。

契約というと、法律家の範疇と捉える方も多く、且つ専門用語や独特の言い回しが難しく、なじみが薄いと躊躇する方も多いと思います。
確かに契約文を読むには、数をこなすといった慣れが必要です。

しかし、「新事業構築」の観点から、少なくとも本書はIoT/AI分野に既に携わっている、或いはこれから携わろうとしているマーケティング部門や開発部門の方々も必読と考えます。

同書の冒頭紹介によると、「包括的なAIとデータの利用に関する契約ガイドラインの策定は、世界的にもはじめての試み」とのことで、制作にあたっては業界団体やベンダー、ユーザ、弁護士等、各方面の専門家が集結して議論した結果による成果物とのことでした。

更に、発刊前には公正取引委員会からの内容了解や、個人情報保護委員会とも協議済、更にパブリックコメントも実施済とのことで、文字通り「契約締結のガイドライン」として、安心して利用できる内容になっています。

日本の法律では、「データは無体物」とされ、所有権の対象とならない等、「法的な後ろ盾が不十分」な状況ですので、データをビジネスや流通で活用する際には、権利や責任等の利害関係の明確化に不安が伴います。
また、データが命であるIoT/AI等の分野は、時代の先端をいくビジネスモデルや技術ですので、インターネットでの検索でさえも、本当にほしい情報はなかなか見つかりません。

AIを用いたビジネスでの課題は、@成果物の権利、Aデータの取扱い、B派生モデルの取扱いの3点と言われていますが、本書はベンダーとユーザ両者に対して中立を保ち、様々な選択肢を紹介している点が、非常に役に立ちますし、上記のような不安の解消にもつながります。

米国、ドイツ、中国を始めとした各地域/国では、次世代産業として政府と民間が一体となって世界のデファクトスタンダードを目指して猛烈なスピードでモデルを構築しています。
日本は出遅れ感を否めませんが、「第4次産業革命」と称し、産業競争力の維持・発展を官民一体で課題を一つ一つ解決する活動の成果物の一つが本書の位置づけと認識しています。
また、本書は非常に良いコンセプトであると一読して改めて感じました。

ところで、同書でも参考情報として紹介されていますが、プラント(工場)向けについてもIoT/AI分野のデータ享受に関する契約ガイドラインが経産省から発行されています。
産業向けは、特に利害関係が常につきまといますので、産業界に特化したガイドラインも非常に大切です。

「データ の利用に関する 契約ガイドライン 産業保安版」
(18年4月 経済産業省)
http://www.meti.go.jp/policy/safety_security/industrial_safety/sangyo/hipregas/files/data_guideline.pdf

一方、対象製品が消費者向けであれば、例えば、AIスピーカの「利用規約」が一つの目安となることと思います。
Google、Amazon、LINEのWEBサイトに利用規約が掲載されています。


<ご注意>
本コラム記載内容は、マーケティング活動の発展を主眼としており、固有の政府や団体・企業等の推奨や宣伝を行っているものではありません。
また、本コラム記載内容は、発信日時点の情報です。
以上をご承知ください。


*1: 19-6-9追記
解説部分が含まれていない「AI・データの利用に関する契約ガイドライン」本文(一式)は、下記WEBに掲載されています。
https://www.meti.go.jp/press/2018/06/20180615001/20180615001.html


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<関連コラム>
(1) [0078] IoTを用いたデータの利用権限と取引について
  http://www.takumi-marketing.jp/column.cgi?id=80
(2) [0080] IoT/AIビジネスモデルの構築検討について
  http://www.takumi-marketing.jp/column.cgi?id=82
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