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2018-01-15  [0047] 17年におけるマーケティング分野の最大変化

昨年12月下旬に発信されたForbes JAPANのマーケティングに関する記事で、かなり違和感を覚えた点がありましたので、今回の題材にします。
Facebookでコメントしましたが、マーケティングの専門家としては、もう少し具体的に意見も述べる必要があると考えました。
ということで、今回は少々辛口の意見となりますが、発信元のForbes JAPAN社及び記者ご本人を誹謗中傷するものではありませんので、くれぐれもご理解ください。

<2017年は「ストーリー」型マーケティング終焉の年に>
(17-12-20付 Forbes JAPAN記事)
https://forbesjapan.com/articles/detail/19051

そもそも冒頭の主語である、「私たち」が「どこの国の誰」を指すのか分からないのですが、日本では、マスコミも含むマーケティングに携わる企業やユーザは、既に何年も前からディジタルメディアやSNSの威力を知って利用しているのですから、17年に激変したとは思えません。

記事では「コンテンツ」と「コンテクスト(文脈)」としか記載がありませんが、両者共にマーケティング用語化されていますので、両者に対する私の解釈を以下に記載します。

<コンテンツマーケティング>
ターゲット顧客の関心に対し、関係性が深い適切な情報を提供することで、引き寄せ(気づきと関心)、購買意欲(尋ね)、そして購買行動へと段階的に導くコミュニケーション戦略。
(a) 誰に、(b) 何を、(c) どの順番でターゲット顧客に伝えるのかが肝。
ここで言うコンテンツとは、「中身」や「内容物」という意味の他に、「単品(外見と中身の両方)」と考える方もいるようです。

<コンテクストマーケティング>
ターゲット顧客の背景や、日時、場所等の状況を把握し、適切な商品を適切なタイミングで提供することで、購買意欲を効率的に高めようとするマーケティング手法。
(a) いつ、(b) どこで、(c) どのようにターゲット顧客に伝えるのかが肝。
ここで言うコンテクストとは、前後関係や状況・背景を意味しますが、記事のように英単語を直訳して「文脈」としてしまうと、誤解を受けやすくなると考えます。

上記から、両者の手法は相反するものではなく、補完関係にあると考えます。
つまり、コンテンツマーケティングで不足している時間、場所、タイミングをコンテクストマーケティングで補完するという意味です。

しかし、結局、ターゲット顧客の購買行動心理をストーリ化し、一連の仕組みや施策をつくる上で活用するフレームワーク(ペルソナや5A/AISCEAS)を行う際に「コンテクストマーケティング」手法を用いて細分化を行っているに過ぎないと考えます。
そして、これらを利用する際にコンセプト(概念や根底)とコンテンツ(中身、内容物)がブレずにしっかりしていれば、時代を超えても人気は継続するものです。
更に、その寿命を延ばす最大の要素がブランドであり、共感と信頼という見えない絆として人々の心に残るものと考えます。

一方、ナラティブは、「結果は定まっておらず、これから決定され、参加者の決断や行動によって変わる」こととしては理解できますが、これがマーケティング全体の変化となると、違和感をぬぐえません。

マーケティングは需要と供給の間に位置しますが、かつてのように供給側が上位とか制御するという時代、言わば20世紀のマーケティングは終わり、両者は対等であることは、SNSが発達したこの時代の特長と言えます。
しかし、記事中の「ナラティブの結果を決めるのはあなただ」は、情報発信側のPRメッセージに過ぎず、「コミュニティーという場所とコト(テーマ)の提供」しているだけです。

もちろん場所とコトの提供がカギを握っていることは方向性も含めて正しいですが、マーケティングが関わるビジネスモデルとして、ボランティア(社会貢献)や、CSR/CLV/CSV(*1)、或いはナラティブ自体をビジネスの目的としない限り、成立しないと考えます。

つまり、マーケティングの世界において、ナラティブは一部の狭域分野として存在する点や、社会性或いはコミュニティーについて述べるのであれば理解できるのですが、これをマーケティング全体論として語るのは飛躍し過ぎと考えます。

策定したストーリは必ずしも当初の計画通りに進まないことは確かに多く、不確実性と言われる時代ですので、むしろ、想定外のことが起こることの方が多いと思います。
従って、当初の計画、つまりPDCAのみでなく、相手の出方次第で臨機応変に対応し、目的を果たす意思決定モデルである、「OODA(ウーダ)」手法も併用していけば良いかと考えます。
OODAについては、追ってコラムで紹介したいと思います。

記事の文字数制限からかと推測しますが、もう少し説明があれば、記事の論点が深まるだろうと感じました。

最後に、私自身が考える日本のマーケティング分野での17年の最大変化は、ICT導入によるマーケティング手段の確立で、この変化は18年も続くと思います。
各業界のマーケティング担当者は、この新しいビジネスモデルの構築で、まさに今、右往左往している状況にあると思いますので。

*1: CSR: 企業の社会的責任、CLV: 顧客生涯価値、CSV: 共有価値の創造。


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<関連コラム>
[0048] PDCAとOODA
 http://www.takumi-marketing.jp/column.cgi?id=50
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