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コラム

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2017-09-14  [0021] コストダウンは有限

メーカ側から見ると、当たり前のことですが、今回は敢えてこの点について、産業向け製品を例に述べたいと思います。

メーカではコストダウンのために、品質を落とさずに機能や性能を常に見直しています。
技術者は価値分析(VA: Value Analysis, VE: Value Engineering)を行い、材料変更、部品点数削減、製造工程の見直し、流通経路の見直し、業者見直し等、日々無駄を減らす努力を地道に行っています。
また、工場が海外に所在する場合は、部品の現地化も積極的に行っていることでしょう。

しかし、工業用電子部品はリーマンショック或いは東日本大震災以降、入手性(価格、納期、1ロット個数)が悪化しており、この傾向は今後も続くと思います。
更に部品メーカから製造中止予告を受けてしまったら、代替部品等の模索や準備を始めなければなりませんし、事の次第によっては、設計変更の必要性も生じます。
また、大災害発生時の部品入手困難のリスク回避として、同じ部品を複数メーカから、しかも世界中の部品工場から受給するためのコストも膨大かと思います。

ただし、付加価値性のない鋼材は、ここ数年、新興国での過剰生産から、世界的に市場価格が下落していますが、各国政府では対策を施していますので、いずれは元に戻ると思います。
また、資源も引き続き上昇していくことでしょう。

一方、社会インフラで使用される製品はもっと大変で、メーカとしての供給責任から、製造中止はそう簡単に受け入れてもらえません。
仮に製造中止できるとしても、一定期間の保守部品提供や代替製品提供が求められ、これらもコストアップの要因となります。

こうした日々安定した製品供給維持のために、様々なコストアップ要因が溢れている中で、経営側は人件費の安い海外への工場移転を検討・実施します。
しかし、技術部門は製造部門のすぐそばにいなければならない。
とは言え、駐在員はコストが高く、何人も出せない。

最近はデフレ脱却や人手不足等による人件費の上昇傾向にありますし、生産性を上げる観点から、労働時間の見直しもあります。

また、急激な為替変動が、汗水流した努力の結晶であるコストダウン額よりも、大きくなることもあり、コストダウンの限界の時期に来ていると思います。

適切なコスト追求のためのコストダウンは必須ですし、技術者のミッションとして追求し続けなければなりません。
しかし、コストダウンは有限であることを、販売側も含めた共有と認識をしなければなりません。

確かに競合他社も同様な努力を日々行っており、それらのコストもふまえて市場価格が成立している事実もあります。
また、これらの活動は一般的に買い手側からは見えないため、理解が得られにくい苦しさもあります。

製造コスト競争の中では、コストリーダーになれるのはシェアNo1の強者のみです。

コストダウンに執着するよりも、販売側でユーザから見た新しい価値を見出していくコトの方がずっと重要です。

では、販売側での新しい価値を見出す思考について、次回述べたいと思います。


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