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コラム

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2022-02-03  [0192] 値上げと賃上げ

今回は、前回コラムの冒頭で触れた「値上げと賃上げ」のセットについて述べたいと思います。

経済ニュースで述べられているこのセットについて要約すると、次のようになります。

「日本は少なくとも過去20年間、価格・賃金・物価を抑え、若干ながら経済成長を遂げてきた。
しかし、その間GDPや株価、物価を見ると、他国ではインフレを含めてそれなりに順調に伸びているものの、それに比べて日本では伸びていない。
ところが、コロナ禍等の影響で、短期間で急激な物価上昇が起こり、日銀が長年かけても実現できなかったインフレ上昇率の目標を超えそうなところに来ている。
すると、今度は賃上げができる環境や条件ができ始めている今日この頃。」

そこで、経済ニュースでは「値上げと賃上げ」の議論を世論で実施する良いタイミングと捉えて、昨秋から同様の記事が複数個所から問題提起されたのではないかと推測しています。

日本には良くも悪くも「作れば売れる」という勢いの時代から、「価値重視」へと変化が起きているにも関わらず、「より良いものをより安く!」という文化が、未だに根強く残っていることが克服すべき最大の課題であると捉えています。

そこで視点を変えてみると、長年抱えているデフレ問題の脱却チャンスを迎え、まずは値上げして最終的に賃上げを図り、緩やかなインフレを促す状況がついに来た、或いは条件が整いつつあるといえます。

もう少し企業の利益構造について述べたいと思います。
企業の利益配分要素として、貯蓄、分配、投資の3分野に分けることができます(*1)。
 (a) 貯蓄は利益剰余金(いわゆる内部留保)
 (b) 分配は人件費UPや株主への還元
 (c) 投資は設備や開発、人材育成

コロナ禍では、政府は様々な政策や補助金/助成金等の投入で経済対策を実施してきましたが、一方企業では、内部留保の取り崩し等によって雇用維持を図ってきたのも事実です。
この利益余剰金の話は賛否両論がありますが、値上げによる利益拡大や賃上げにはタイミングがあり、これを逃すことによる機会損失の度合いが大きいと捉えています。
少々乱暴な言い方かもしれませんが、利益余剰金は利益さえ出ていれば、いつでも増やすことができますが、値上げや賃上げ(物価上昇)はそうはいきません。

ここで価値、価格、賃上げについての関係性/関連性を述べます。
まず、自身や自社の強み(*2)をベースに顧客から見た価値を高め、アピールします。
次に、この価値に見合った適正な価格を企業努力として定めます。
そうしてお客様からいただいた利益を基に、自組織や自己の成果と価値/意味を社内で“適切”にアピールし、“適正”な賃上げを狙います。
この一連の順番は、コラム[0160]で述べたGive & Takeの原理と同じで、権利主張の前にまず義務を果たす。
つまり、自身の価値を提供し、その成果に対する見返りとして最終的に賃上げへとつなげる。

裏を返せば、賃金が上昇しない仕事は、そこに価値と意味を持たないと言い換えることもでき、そのような仕事はAIに置き換えてしまえば良い、むしろさっさと置き換えるべきでしょう。
そして、労働者とAIを競合、または比較すること自体、そもそもおかしな話であることを、今一度認識する必要があります。

 ・自身や自社はなぜ存在しているのか、或いはなぜ存在できているのか。
 ・顧客から見た価値に対する基準は何か。
 ・そしてこれらを基にまた、どのようにして価値や価格を上げていくのか。

今回は少し強い言葉を用いましたが、値上げと賃上げの関係性やそれらの順番について述べました。


*1: これらの配分比は、企業毎に外部/内部環境や状況、実現条件は異なり、一概には言えませんが、一般的には1:1:1だとバランスが良いとされています。
*2: VRIOを利用して強みを再確認します。コラム[0112]参照。

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<関連コラム>
(1) [0191] 値上げのすすめ
  http://www.takumi-marketing.jp/column.cgi?id=196

(2) [0160] Give & Take
  http://www.takumi-marketing.jp/column.cgi?id=165

(3) [0112] 自社らしさとは?
  http://www.takumi-marketing.jp/column.cgi?id=115
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