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コラム

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2021-07-08  [0170] 唐揚げ大ブームのなぜ?

ここ1年強の間に「鶏の唐揚げ」という名前を見かける機会が非常に増えたことは、皆さまも既にお気づきと思います。

では、いったいどの位増えたのでしょう。
そんなことをふと思って少し調べてみましたので、紹介してみたいと思います。
(以下、鶏の唐揚げを“唐揚げ”と略します。)

まず唐揚げの消費量ですが、コロナ前の2019年では年間消費量が250億個だったのに対し、2020年は何と417億個(いずれも推計値)。
実に前年比167%と驚異的な伸びだったそうです(これをデータ群1とします, *1)。
また、好きなおかずランキングでも焼き肉や餃子を抑えて堂々の1位(複数回答)、そして好感度も90%弱との結果も出たそうです(好きが60.4%、やや好きが27.0%)。

次に別のデータ(データ群2とします、*2)を見てみると、唐揚げ市場規模は2019年に853億円だったのに対し、2020年は1,050億円と前年比123.1%の成長見込みとのこと。
ただし、同レポートによれば、コロナ禍で市場が拡大したものの、ブーム自体は2010年ごろから始まり、2019年に急拡大(前年比41%増、計算すると2018年は605億円)しているそうです。
とすると、消費者から見ればコロナ禍で目立ってきたものの、それまではあまり気づいていなかったと言うこともできそうです(それとも私だけ?)。

しかし、こんなに消費量が急増すると、供給側の生産が追いつかなくなるのでは?と思ったのですが、これまた別のデータ(データ群3とします, *3)を見ると、実は伸長率は国産/輸入品共に処理羽数も重量も、大きくても2%程度しか変わっていないようですので、一安心。
また、鳥インフルエンザ等が理由と思われる国内での廃鶏の全処理数や全処理量の割合は、2019年は10.6%/6.5%、2020年では10.8%/6.5%と算出でき、思っていたよりも影響度が大きくないと感じました。

更に、データ群3の食鳥処理重量に注目すると、国産では2019年は213万トン、2020年は216万トン、国産/輸入の総計が2019年は321万トン、2020年は316万トンとのこと。

ここから私的計算になりますが、1個あたりの唐揚げが40g、そのうち鶏肉が30gと仮定すると、データ群1の消費量(個数)を考慮すれば、総重量は2019年が75万トン、2020年では125万トンという計算になります。
また、データ群3の処理重量に対する唐揚げ消費重量を比較すると、2019年度は23.4%に対して2020年は39.6%をそれぞれ占めている計算になり、鶏肉料理に対する唐揚げの占有率が高いと言えるようです。

となると、ここまでブームになっている理由が知りたくなるのですが、複数の関連ニュース記事を読むと、消費者側/供給側双方に以下のような理由が見えてきました。

●消費者側
  (a) 牛肉や豚肉と比較して安価
  (b) ヘルシー、おいしい、ビールにも合う
  (c) 自宅での料理が面倒、且つ揚げ具合が難しい

●供給側
  (a) 初期投資と参入障壁が共に低い
  (b) 省スペースで調理/販売できる
  (c) 簡単に調理ができる仕組みを構築しやすい
    (調理方法をマニュアル化しやすく、且つ訓練も比較的簡単にできる)

確かに「なるほど!」と思える理由で、きっと両者のウォンツが合致した結果、市場規模が急拡大したのだろうということが理解できました。

では、市場急拡大で競争が激しいかと思いきや、意外にもスーパー(惣菜)、外食、専門店である程度の棲み分けができているとの情報もありました。

例えば、スーパーでは他の惣菜と設備や売り場を共通化できて相乗効果を生みやすい。
一方、専門店ではおいしさアップのために、素材状況に応じて調理温度や調理時間を微妙に変えることができるとのこと。
また、下味や味付け等でも独自性が出せるという両者の共通点もある一方、1個あたりの重さも両者は異なる(専門店の方が大きい)ようです。

従来唐揚げと言えば、若者向けと思われがちでしたが、近年では油量や鶏肉の部位も工夫をして、中高年でも胸やけせずにおいしく食べられるようになったとのこと。

私自身、元々鶏肉があまり好きではないため、これまでは我が家での登場回数は多くなかったのですが、コロナの巣ごもり増加に加え、唐揚げ大好き派の妻に押され、最近食べる機会が増えています。
確かに30〜40年前の昔と比べて美味しくなったと実感しています。

ということで、今回は大流行の唐揚げの市況について私見も含めて紹介しました。


*1: 全国から揚げ調査2020 (20-10-1付 ニチレイフーズ)
  https://www.nichireifoods.co.jp/research/pdf/research_karaage_2020.pdf

*2: 6カテゴリー63業態の外食産業国内市場を調査 (20-6-11付 富士経済)
  https://www.fuji-keizai.co.jp/file.html?dir=press&file=20062.pdf

*3: 令和2年食鳥流通統計調査結果 (2021-5-28付 農林水産省)
  https://www.maff.go.jp/j/tokei/kouhyou/tikusan_ryutu/attach/pdf/index-10.pdf


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