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2021-06-17  [0167] 事業見直し方法 (2021年版 中小企業白書から)

現在の仕事を始めて以降、毎年中小企業白書(*1)もくまなく目を通しているのですが、そこからマーケティング分野のコラム作成までには至りませんでした。
これは中小企業ではマーケティング専門機能の普及不足からか、アンケート調査も含めてデータがあまりないためと捉えています。
しかし、今回はコロナショックの影響に関するデータが掲載されていましたので、紹介したいと思います。

まずは、全国企業倒産件数(*2)ですが、2020年は7,773件(うち、新型コロナ関連倒産は792件)と前年比7.3%減(2019年8,383件)で、リーマンショック時(08年と09年)に対してほぼ半分だったそうです。
新型コロナの影響を受けた企業数も71%と意外に少なく感じました。
しかし、2020年のGDP実質成長率は、前年比4.8%減でしたので、各種支援金や融資などで何とか生き延びることができた企業が多かったと推測できますが、何がともあれ倒産件数が増加しなかったことには安堵しました。
予想外の外的要因で事業継続を断念するのは、あまりにも辛すぎると思います。

私自身も経営に携わっているためよく理解できますが、企業にとっての「持続的発展」は経営者にとってどれだけ重要かが身に染みます。
企業として存続することの難しさ、特に資金繰りは、経営者にとって常に最大の課題/問題であることは間違いありません。

今回の白書では、中小企業・小規模事業者の動向や実態、経営戦略の見直し等の取組み、DX、事業継承、M&Aについて述べられています。
本篇はPDFで約750ページありますが、概要版が16ページでまとめられていますので、ご興味のある方は読んでみてはいかがでしょうか。

さて、本文版でのみの掲載ですが、将来を構想するための「経営デザインシート」というフレームワークが首相官邸(内閣府)から発行(*3)されている記載がありました。

これは企業等が環境変化に適応して持続的に成長するために、以下のことを実施するための思考補助ツールです。
「既存」と「今後」の姿を資源、ビジネスモデル、価値の流れ(価値創造メカニズム)で整理/比較し、両者の差分から将来に向けた移行戦略を導き出すことができるツールと述べられています。
(a) 自社や事業の存在意義を意識した上で、
(b) 「これまで」を把握し、
(c) 長期的な視点で「これから」の在りたい姿を構想し、
(d) それに向けて今から何をすべきか戦略(移行戦略)を策定する。

ここからは私見ですが、一つ大きな違和感を覚えました。
自社内戦略策定や融資要請時説明の用途とのことですので、仕方がない部分もあるのかもしれませんが、主体(主語)や目的、コンセプト、アプローチが全て「自社」が中心になっている点です。
弊社コラムを読んで下さっている方々はお分かりだと思いますが、「顧客中心」ではない、つまり「課題設定」が正しくないのです。

厳しいことを述べますが、例えどのような状況下であっても、「自社のありたい姿」(自社が何をしたいか)の前に、まず「顧客の問題/課題解決」(顧客に何ができるか)から始めなければなりません。
論点の入口が違えば、結論(出口)も変わり、その結果、仮に短期で成功できたとしても、持続的発展の阻害要因へとつがなってしまいます。
なぜなら、お客様はこうしたところに対して非常に敏感で、後に必ず顧客離れが起こるからです。

もちろん、「お客様は神様」とか、「お客様の言いなりになる(カスタマーマイオピア)」ということではありませんので、ご注意ください。

コンサル側にも価値観の相違がありますし、多様性の尊重から、ここではこれ以上深入りしません。
しかし、企業はお客様に生かされていることや、ステークホルダーを賄うことができるのも、お客様であることを決して忘れてはなりません。

ちなみに弊社でもコラム[0134]に新常態へ向けた事業の立て直し手順を紹介していますので、ご関心のある方は、一度お読みいただければ幸いです。


*1: 2021年版中小企業白書 (21-4-23付 中小企業庁)
https://www.chusho.meti.go.jp/pamflet/hakusyo/index.html

*2: 1-12月の期間で、負債総額1,000万円以上の企業数。元データは(株)東京商工リサーチ。
なお、新型コロナ関連倒産件数は、同社でのみの発表で、本白書では掲載なし。
https://www.tsr-net.co.jp/news/status/yearly/2020_2nd.html

*3: 経営をデザインする(知財のビジネス価値評価) (首相官邸 知的財産戦略本部)
https://www.kantei.go.jp/jp/singi/titeki2/keiei_design/index.html

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<関連コラム>
(1) [0131] 適切な課題設定と、物事の本質の掴み方
  http://www.takumi-marketing.jp/column.cgi?id=135

(2) [0160] Give & Take
  http://www.takumi-marketing.jp/column.cgi?id=165

(3) [0062] ダイソー矢野会長から学ぶ
  http://www.takumi-marketing.jp/column.cgi?id=64

(4) [0134] 新常態へ向けた事業の立て直し手順
  http://www.takumi-marketing.jp/column.cgi?id=138


<ご注意>
本コラム記載内容は、マーケティング活動の発展を主眼としており、固有の政府や団体・企業等の推奨や宣伝を行っているものではありません。
また、本コラム記載内容は、発信日時点の情報です。
以上をご承知ください。
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