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コラム

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2021-04-01  [0160] Give & Take

今回選んだテーマは、マーケティング活動を行う上での基本精神の1つである「Give & Take」。
新年度を迎えた機会に、今一度考えてみたいと思います。

まず、言葉の定義をします。
Takerとは真っ先に自身の利益を優先させる人、Giverは人に惜しみなく与える人、そしてTakerとGiverの中間に位置するMatcherとは、損得のバランスを考える人のことをそれぞれ指します(*1)。

TakerはTakeを目的とし、それを達成するための手段にGiveをしています。
顧客や仕事に対しても、「“対価を受け取る(Take)ことを前提”として、解決策や成果を提供(Give)する」。
間違ってはいないのですが、自己中心的な考え方ではステークホルダー(*2)はついてきません。

また、GiveとTakeをバランス良く保つMatcherが良いと思いがちですが、これもGive & Takeの帳尻を合わせたり、両者を天秤にかける傾向が強い。
例えば、顧客や仕事に対して「“これだけ頑張っている”のに報われない」といった損得勘定が働いてしまうことがMatcherに該当します。

一方、Giverは、与えるだけで直接の見返りを求めないため、世間では「お人好し」と呼ばれたり、「自滅しやすい」と思われがちです。
しかし、一部のGiverは顧客や仕事に対して「お金は天下の回り物」とか、「結果は後からついてくるもの」、「Giveの内容が正しければ自ずと周囲からGiveしてくれる」という捉え方をしています。

では、マーケティング活動においては、Taker、Matcher、Giver、どの選択が良いのでしょう。
「企業はボランティアではないので、お客様にとって必要な商品/サービスを提供することで、その対価をいただく。」という考え方。
当たり前のように思えますが、「付加価値提供に対する対価を得るのは当然」という、自己都合の視点がTakerであることを指します。

次に「お客様のために頑張って必要な商品/サービスを提供しているので、それに見合った見返りが必要」という考え方。
これも当たり前のようですが、「努力をしたら報われる」という点がMatcherの視点になっていて、価値と価格のバランスは、お客様が判断するものです。

ならば、「まずはお客様の困り事を解決することを最優先させ、対価は二の次。」という考え方はどうでしょう。
先のコラム[0137](*3)や[0148](*4)で紹介した“グローバルニッチトップ企業100選”での受賞企業の一部で、「他社が断る仕事を積極的に受ける」企業が一定数ありましたが、これがGiverの考え方と捉えています。

ふとしたところでTaker、Matcher、Giverの差が出てしまうことから、「誠実さ(対外)、謙虚さ(対内)、自制心(対内外)」の3つが常に大切であると考えています。

また、「顧客のために何ができるのか、自身の役割は何か、自社組織における自身の存在価値は何か、これらをどのようにして実現できているのか」
について常に自問自答しながら行動する、これがGiver本来の役割ではないかと捉えています。

公私に渡って常日頃からGiverであり続けることは難しいですが、ありたい姿や基本的な考え方としては、企業も、特に事業の要であるマーケティング部門は、カスタマーサクセス (コラム[0127]参照) の観点から、カスタマーマイオピア(コラム[0014]参照)に気を付けながら、積極的にGiverを担うべきと考えます。
しかし、中には「Takerを相手にどこまでGiverであり続けられるのか」といった問題や、「綺麗ごとや正論に過ぎない」と感じる方々も多くおられると思います。
この場合は集中と選択の観点から、“Taker”や“Giverへの反論”に対し、ある程度Giveした後に距離を置くと良いでしょう。

最後に、下記のようなシチュエーションでは、どのような考えや行動をしているでしょうか。
(a) お客様から対価をいただくことの難しさ
多忙さや面倒くささから解放されるために、自己中心的や利己主義になっていないでしょうか。
また、顧客や協力会社の利益を考えず、自社中心的な発想にはなっていないでしょうか。

(b) 権利には義務が伴う
本来は権利主張の前に、まずは自身の価値を提供する義務があるはずですが、公私において権利主張ばかりしていることはないでしょうか、特に仕事面で・・・。

(c) ピンチを迎えたときの態度や言動
これは誰でも当てはまることですが、だからこそ、一旦深呼吸して全体を俯瞰し、顧客や周囲に気を配ることが大切と考えます(自戒の念も込めて・・・)。

20年以上自問自答しているこのテーマ、コラム発信開始当初から温めていたのですが、ようやく発信できました。

*1: 「GIVE & TAKE 〜与える人こそ成功する時代〜」(2014年)
   アダム・グランド著、楠木建監訳 三笠書房
   初版から少し時間が経過していますが、Taker・Matcher・Giverについて端的に表現されています。
   もし、ご興味があれば一度読んでみてください。古本市場で入手できるかもしれません。

*2: 企業の経営活動に関わる利害関係者。消費者(顧客)、従業員、株主、取引先、地域社会、行政機関等。
*3: <13年版GNT企業概要(詳細版)冊子> (経済産業省発行)
   https://www.meti.go.jp/policy/mono_info_service/mono/gnt100/pdf/20140317d.pdf
*4: <20年版GNT企業概要(詳細版)冊子> (経済産業省発行)
   https://www.meti.go.jp/policy/mono_info_service/mono/gnt100/pdf/2020_gnt100_result_detail.pdf

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<関連コラム>
(1) [0137] ニッチトップ企業の共通点
  http://www.takumi-marketing.jp/column.cgi?id=141

(2) [0148] 好ベンチマークとなる20年版GNT企業100選紹介
  http://www.takumi-marketing.jp/column.cgi?id=152

(3) [0127] カスタマーサクセスとは?
  http://www.takumi-marketing.jp/column.cgi?id=131

(4) [0014] 価値と価格
  http://www.takumi-marketing.jp/column.cgi?id=15
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