TAKUMI ロゴ 匠マーケティング
〒181-0013 東京都三鷹市下連雀4-16-7-304
サイト内検索:
Facebook
 
新しい価値の創造を、お客様と共に。

コラム

《 戻る

2020-12-15  [0150] 球団の新庄氏不要判断と、企業課題の共通点

当初は次週の2020年コラムまとめを第150号として予定していたのですが、今回のテーマは日本企業が抱える経営や事業運営、そしてマーケティングでの根底となる問題点と共通していることをベンチマークとして学ぶ機会として、急遽発信することにしました。

初めに結論を述べると、「企業は社会貢献のために存在するもので、保身に走る判断は、ステークホルダー(*1)から必ず見放される」ことを教訓にしたいという点です。

まず今回の件では、各球団の判断にどのような「誤り」があったのでしょうか。
野球に限らず、プロスポーツ事業の「本来の目的」は、「どのようにしてファンを獲得するのか、また、どのようにしてファンを楽しませるのか」であり、勝負とか強いチーム作りは手段に過ぎない点であること。
また、データ野球とか実績とか定説、チーム運営の組織論・管理は、勝負や強いチームの実現へ向けた、更なる下位層としての「勝つための手段」の一つでしかない点。
更に、新庄氏の破天荒なキャラクターは、多様性の1つと言っても過言ではなく、これが他の選手の新たな刺激(気づきと学習)、自律性の醸成、チームの奥深さへとつながり、真に強固なチームが構築できるのです。

そもそも型破りを制御・管理しようとする発想自体が誤りで、これはPDCA(計画・実行)の限界なのです。
そこで重要となるのがOODA(臨機応変)で、これにより新たな可能性を生み出すのです。

得てして現場の監督やコーチ(言わば中間管理職)は、「勝つこと」を目的とし「勝つための運営」を手段として管理しがちですが、それは「本来の目的」に反しており、明らかに誤りです。
球団オーナーやGM(経営側)が、球団としての真の目的を現場管理者にしっかりと伝えた上で、意思の疎通を図っていないが故に、現場が手段を目的と履き違えてしまうのです。

先週のメルマガ冒頭文で述べた楽天は、元々ベンチャー企業からのスタートですので、オーナーは「本来の目的」を実践してきたはずでしょうし、加えて大リーグ経験者であるGM兼新監督も米国で同じ経験を積んでいるでしょうから期待していたのですが・・・、とても残念に思います。

では、今回のケースは、どこが一般的な日本企業と共通するのでしょうか。

過去のコラムで幾度となく述べてきた、「どのようにして顧客と向き合っていくのか」の追求をせず、「顧客を第一優先とせずに、自社都合ばかりを顧客に押し付ける行為」、「目的と手段の履き違え」、「目先のことばかりを考える」等、企業としての本質を見失う「日常の罠」にハマってしまうリスクです。
「ワシが、ワシが」と言う人ほど顧客からの信頼を失うのみならず、最終的には自身の居場所も失って市場(顧客)から淘汰されてしまうことほど悲しいことはありません(コラム[0062]参照)。
そうならないためには、原点となる経営理念を社員と共有し、それを実行し続けることが大切なのです(コラム[0099]参照)。

経営陣も人間ですから、時には判断を誤ることもあります。
そんなときには、勇気を出してボトムアップで提言することも、人間社会として、また多様性の観点からしても重要です。
たとえ意見の相違で白熱した議論やぶつかることがあっても、私は良いと信じています。

新庄氏による今回のトライアウト挑戦は、昨年(19年)11月の「みなさん、夢はあるかい!?」という同氏の一言から始まりました。
そして今年に入って新型コロナの感染拡大で、誰もが暗い気持ちになったことでしょう。
しかし、こういうときにこそポジティブ思考への切り換えのための第一歩となる「夢や目標を持つこと」と、次のステップである「その夢を示して実行に移すこと」が、どれだけ自身だけでなく人々にも共感や勇気を与えることになるのかを実感した一年でもありました。
そういう意味で、同氏によるトライアウト挑戦が、期せずして重なったと捉えています。
少なくとも野球と縁のない私でさえも、19年ラクビーワールドカップでの日本チームの快進撃のときと同じようなワクワク感やドキドキ感を覚えました。
スポーツ観戦にはそんな力があるのだろうと思います。

*1: 企業の経営活動に関わる利害関係者のこと。
具体的には顧客、従業員、株主、取引先、地域社会、行政機関など。

----------------
<関連コラム>
(1) [0062] ダイソー矢野会長から学ぶ
  http://www.takumi-marketing.jp/column.cgi?id=64

(2) [0099] 企業活動とマーケティング
  http://www.takumi-marketing.jp/column.cgi?id=102

(3) [0060] 変革とは何か
  http://www.takumi-marketing.jp/column.cgi?id=62


<ご注意>
本コラム記載内容は、マーケティング活動の発展を主眼としており、固有の団体・企業等の推奨・宣伝や批判・否定を行っているものではありません。
また、本コラム記載内容は、発信日時点の情報です。
以上をご承知ください。
ホーム | コンサルティングサービス | セミナー・勉強会開催情報 | サービス開始までの流れ | ダウンロード | 会社概要 | お問い合わせ
個人情報の取扱いについて | サイトマップ
Copyright © TAKUMI Marketing Office, All Rights Reserved.