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2020-12-03  [0148] 好ベンチマークとなる20年度版GNT企業100選紹介

コラム[0137]で紹介した20年度版グローバルニッチトップ企業100選紹介集が発行されましたので、前回版(13年度)の比較と共に紹介したいと思います。

<20年版GNT企業概要(詳細版)冊子> (経済産業省発行)
 GNTはグローバルニッチトップの略
https://www.meti.go.jp/policy/mono_info_service/mono/gnt100/pdf/2020_gnt100_result_detail.pdf

まず、20年版のサマリーです。
(a) 選定企業は113社、うち、13社は連続受賞。
(b) 企業規模構成率が変わって、大企業が1/3を占め(前回6%)、中小企業が約半数と大幅減(20%強減)。
  この影響か、下記で述べる「受賞各社の共通点や特長」が、前回版と少し変化あり(私見)。
(c) 世界初を唄う企業が25%弱と前回から倍増(日本初も倍増)、オンリーワンは不変(20%弱)。
(d) 世界シェアでは75%以上が大幅減(9社、前回25社)。
   発行元の補足説明はあるものの、具体的シェアの未提示が50社(前回18社)に違和感あり(私見)。

次に、受賞各社の共通点や特長を紹介します(分析項目も前回版と同じ基準でカウント)。

(i) コア技術が明確化され、自社開発で独自性を追求し、それを強みとして認知
 この点は、前回と不変でした。
コア技術・技術力・自社開発はほぼ100%、その上で半数が独自性または唯一を唄っていました。
他社にない自社の強みを社内で共有し、更なる独自性追求を原動力にし、顧客への訴求と実証を粛々と行っています。(コラム[0112]参照)

(ii) 生産ノウハウも保有し、内製化へのこだわりを持って全製造工程を自社内で賄う
大企業が多かったためか、前回から少し変わりました。
半数強が生産技術ノウハウ“も”保有(前回と同じ割合)しているものの、内製化や一貫性生産へのこだわりが前回比10%減の約20%、一方、生産現地化が前回比10%増の約25%へと変わりました。

(iii) マーケティングの基礎活動を忠実に展開
 マーケティング活動(戦略/商品企画/市場創造)の実践企業が17社と半減しているものの、ずらし効果活動(コラム[0122]参照)は前回と同様20%弱で、市場特化型は20%強と若干増でした。
マーケティング機能の活性化が停滞しているように感じます。

(iv) アフターサービス機能の充実化を重視
 大企業増からか、一部で変化がありました。
「顧客との対話」を大切にしている企業が30%強と増加(前回20%)、アフターサービス重視は20%弱とほぼ不変、顧客への技術支援がほぼ倍増(20%)。
しかし、中堅・中小企業の特長である製販技サービス一体型展開が1/3(約5%)に減少(前回10%強)。
また、特注・カスタマイズ推進は14%と微増(前回10%弱)に加え、顧客との対話重視とのANDは約10%(前回5%弱)と増加傾向。
「顧客を知ろうとし続けること」は、事業運営の基本であることを改めて確認できます(コラム[0135]参照)。

(v) 企業活動の原点を常に意識して忠実に実行し、成果へと結びつける
 この点も大企業増からか、少し変化がありました。
経営理念を忠実に実行して具体的な成果を上げた企業数が半減(10%強)。
従業員数の関係から、本来は中小企業の方が理念を浸透させやすいものですが、特に今年のような新型コロナショックといった有事の環境下では、企業活動の原点である経営理念や哲学等に立ち戻り、世の中の急変に追随する必要があります(コラム[0099][0134])。

その他、特記事項が2点ありました。
1点目は、共同開発の実施企業が20%強と微増、パートナー活用が3倍増の30%弱。
GNT企業の特長として、自社の強みへの特化に加え、不足分はオープンイノベーションやコラボで補う方針、まさに時代にマッチしています(コラム[0092]参照)。
2点目は、新たな動向として、ICT積極活用(15%)、SDGs活動(5%)やBCP(3%弱)への取り組みが始まっている点です。
特に環境保護への貢献商品が約3倍増(30%弱)、また法規制規格認証取得も20%強へと増加していました(前回20%弱)。

一方、ユニークな事例が4社ありました。
1社目は、国内外の医療機器やメーカ修理サポートが終了した産業用電子計測機器を、「国際空港の保税工場で点検・修理するサービス」というビジネスモデルの斬新さ。
2社目は、自社商品の活用/応用例を拡大すべく、「1万種類以上のレシピ“も”本格開発し、ユーザへ無償提供する」といった逆フリーミアムモデルとリピートオーダー活性化活動。
3社目は、「ニッチ商品を定義して市場参入条件を明確に定めて運用」する、まさに競争回避の原点に忠実であること(コラム[0051]参照)。
4社目は、「やらないことを定義し、商品戦略立案ルールに定める」という、本来あるべきマネジメントの姿の徹底化。
いずれもベンチマークとして非常に有益な事例と考えます。

総括ですが、事業は「付加価値創造」、「独自性の追求」、「シンプル化(メリハリ)」の3点を繰り返すことで、形成・発展するものであることを、改めて確認できます。

最後に発行元への提言ですが、このGNT企業100選活動は、3〜5年毎にもっと大々的に実施すると、企業力の底上げに加え、最終的に日本経済の活性化につながると思います。


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<関連コラム>
(1) [0137] ニッチトップ企業の共通点
  http://www.takumi-marketing.jp/column.cgi?id=141

(2) [0112] 自社らしさとは?
  http://www.takumi-marketing.jp/column.cgi?id=115

(3) [0122] 視点を少しずらして(ビジネスを)考えてみよう
  http://www.takumi-marketing.jp/column.cgi?id=126

(4) [0135] 「知っている」よりも「知ろうとする」ことの大切さ
  http://www.takumi-marketing.jp/column.cgi?id=139

(5) [0099] 企業活動とマーケティング
  http://www.takumi-marketing.jp/column.cgi?id=102

(6) [0134] 新常態へ向けた事業の立て直し手順
  http://www.takumi-marketing.jp/column.cgi?id=138

(7) [0092] オープンイノベーションのすすめ
  http://www.takumi-marketing.jp/column.cgi?id=94

(8) [0051] 競争回避の要素
  http://www.takumi-marketing.jp/column.cgi?id=53


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本コラム記載内容は、マーケティング活動の発展を主眼としており、固有の政府や団体・企業等の推奨や宣伝、或いは批判や否定を行っているものではありませんので、ご承知ください。
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