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コラム

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2020-10-15  [0143] 「下請け」からの脱出

以前からコラムで取り上げたかったテーマでしたので、弊社の領域から少し離れた業種の方々へ向けたメッセージとなりますが、最後までお付き合いいただければと思います。

コロナ禍で消費や購買が減少する中、最終ユーザと直接取引をしている元請け企業が、「売上確保に伴う下請け企業への値下げ要請」するニュースを目にする機会が増えてきました。
きっと「元請け会社も値下げをするので、下請け企業も協力してほしい」という趣旨なのでしょう。
「7割経済」などといった日々の経済ニュースや、ご自身の生活での消費抑制といった現実から、「仕方がない」としぶしぶ応えてしまう下請け会社も多いのではないでしょうか。

確かに今はまだ、経済が世界的に停滞していますが、コラム[0134]でも述べたように、消費者が持つ価値観、心理、行動とその優先順位付け、金銭感覚の変化によって、元請け企業が本当にこれらに対する対策を施した結果から、下請け企業への値下げを要請しているのでしょうか。
私見として違和感を覚えます。

あくまでも一般論ですが、営業マンの多くは「売れない理由」を述べたり、「自身にとって不都合な情報」にはフィルターをかけてしまうのが普通で、それは役割上そういうものと思います。
(もちろん、そうでない方々が沢山いらっしゃるのも事実ですし、そういう方は得てして営業成績が優秀な方が多いと、過去の経験から考えます。)
つまり、そうした環境下での元請け企業の方針、特にコロナ禍における目先(年度ベース)の対策が本当に正しいのかということに、どうしても違和感を持ってしまうのです。

しかし、それ以上に下請け企業にとっての大きな問題は、自社の受注/売上が元請け企業に制御されてしまっている状態、もっと言えば、「待ちの姿勢」、つまり「受動態文化」が染みついてしまっているのではないでしょうか。

中期、長期的な視点で見ても、今が「下請けからの脱出」が必要なタイミングで、且つチャンスでもあると捉えています。

では、どうすれば良いのか。

最終ユーザ向けの自社製品を持ち、元請け企業依存からの脱出を図ることと考えます。

ありきたりな答えですが、アイディア次第で自社製品を持つことができる、たとえ加工、部品、原料を製造・販売している企業でも可能ではないでしょうか。
日常で自分がほしいと思うような商品を、自社の強み(コラム[0112]参照)を生かして作ってしまえばよい。

例えば、最近のニュースで関心を持った商品の一つに、京都大学が発明した「素数ものさし」があります。
年々老眼が悪化する中で、mm単位のメモリがぼやけてしまうことと、1cm単位のメモリが分かりにくくなってきているという私の困り事に対する解決策です。

或いは、コロナ禍で苦境を強いられている企業が、ひのき製の植物用プランターを新たに作ったものの、全く売れず。
しかし、あるとき従業員が飼っている猫がそのプランターに入り込んで気持ちよさそうに仰向けに寝ている姿を見て、用途とネーミングを変えて発売したところ、あっという間に人気になって、納品が半年待ち状態という話。

同じくコロナ禍で魚運搬用の木箱製造業者が、サンマ用の木箱をティッシュケースに形を変えて販売を始めたところ、これまた人気急増中とのこと。

つまり、アイディアは無限であると同時に、こうしたピンチのときこそチャンスも生まれるということを物語っているのではないでしょうか。

まずは、最終ユーザとの接点を持つこと、次に「カスタマーサクセス」を実現することを目標に掲げる。
そして、顧客からの直接の声を聴き、改善/改良を重ねるとともに、新たな最終ユーザとの接点を発掘する。
この一連の作業の結果が、自ずと下請けからの脱出へとつながります。

商品にもよりますが、商流はできればネット通販や直販で販管費を抑え、同時に粗利を確保します。
また、売上比率は、初めは5%、次に10%、続いて20%、25%、40%、80%(*1)へと目標を徐々に上げていきます。

5年、10年先も下請け企業のままでい続けるのか、それとも元請け企業依存からの脱出にチャレンジするのか、今が方向転換のための最適な時期でもあると考えます。

工場では「生産効率(生産レート×時間)」、販売では「付加価値(粗利)」の各創出を合言葉に、「変わり続けること」が時代を超えて生き続ける最大の秘訣と考えます。


*1: ランチェスター戦略のクープマンモデルによる「7種の占有率目標値」(コラム[0042]参照)で、市場シェアを自社売上比率に置き換えた例え。


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<関連コラム>
(1) [0134] 新常態へ向けた事業の立て直し手順
  http://www.takumi-marketing.jp/column.cgi?id=138

(2) [0141] 「違和感」を持つ訓練をしてみよう
  http://www.takumi-marketing.jp/column.cgi?id=145

(3) [0112] 自社らしさとは?
  http://www.takumi-marketing.jp/column.cgi?id=115

(4) [0122] 視点を少しずらして(ビジネスを)考えてみよう
  http://www.takumi-marketing.jp/column.cgi?id=126

(5) [0127] カスタマーサクセスとは?
  http://www.takumi-marketing.jp/column.cgi?id=131

(6) [0042] シェアNo1の数値的条件
  http://www.takumi-marketing.jp/column.cgi?id=44
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