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コラム

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2020-08-06  [0137] ニッチトップ企業の共通点

先日経産省が13年版に続いて2回目となる「2020年版グローバルニッチトップ企業100選」の選定企業を発表し、113社が受賞しました。
(製品事業は異なりますが、前職の会社も受賞されていました、おめでとうございます!)
ニッチ分野で世界トップレベルの企業や、サプライチェーンで非常に重要な役割を担う部素材等の企業を支援する目的で公募し、選定したそうです。

<2020年版グローバルニッチトップ企業100選> (20-6-30付 経済産業省発行)
https://www.meti.go.jp/policy/mono_info_service/mono/gnt100/index.html

現在、受賞企業の取組み紹介冊子を制作中ですが、前回(13年版)の冊子は既に発行されています。

<13年版GNT企業概要(詳細版)冊子> (経済産業省発行)
 GNTはグローバルニッチトップの略
https://www.meti.go.jp/policy/mono_info_service/mono/gnt100/pdf/20140317d.pdf

上記13年版では、受賞企業紹介(強み、理由、活動、苦労、教訓等)が掲載されていますが、今回はこの資料から読み取れる受賞企業の共通点を紹介します。

まず13年度受賞企業107社の位置づけですが、中小企業76社(70%強)と最も多く、続いて中堅企業25社(20%強)、大企業6社。
商品分類では完成品45社(うち、装置が32社)、部品38社、素材21社、加工3社でそれぞれ構成されていました。
また、グローバルシェア75%以上の企業が全体の20%強、40-74%シェア(この位置が最も重要)が同40%弱、20-39%シェア同20%弱ありました。
これらの占有率数値群は、目標設定のガイドラインとなりますが、これらの意味合いについては、コラム[0042]を参照ください。

次に、受賞各社の共通点や特長を集計すると、5つに分類できました。
(a) コア技術が明確化され、自社開発で独自性を追求し、それが強みとして認知
 コア技術を明確にした技術志向企業が80%強を占め、そのうち70%強が製品/部品/設備を自社開発で賄い、更に40%強が独自性(唯一を含む)を生み出しています。
また、世界初や日本初を唄っている割合が全体の20%弱で、オンリーワンが同20%強、○○特化が15%程度ありました。
つまり、他社にない自社の強みを社内で共有し、更なる独自性の追求を原動力にし、顧客への訴求と認知へとつなげ、次の強みを創造していることが分かります。

(b) 生産ノウハウも保有し、内製化へのこだわりを持って全製造工程を自社内で賄う
 技術力は商品のみならず、全体の50%弱が生産ノウハウも保有し、その中で50%強が内製化にこだわりを持った上で、更にそのうちの20%強が全製造工程を自社で賄っています。
逆に、生産現地化率が全体の10%強しかないことは意外でした。

(c) マーケティングの基礎活動を忠実に展開
 全体の30%が戦略、商品企画、ブランディング、市場創造、商標登録等のマーケティングの基礎活動を忠実に実行していることに加え、全体の20%弱が「ずらし効果」(コラム[0122]参照)を実践しています。
事実、GNT商品を複数保有する企業が全体の10%もありました。

(d) アフターサービス機能の充実化を重視
 アフターサービス機能の充実化を重視している企業が全体の20%でした。
また、直接的な相関関係は小さかったのですが、顧客との対話機会の重視や、製販技サービス全機能保有が全体に対してそれぞれ20%だったことも印象が残りました。
これらは産業向けの特徴です。

(e) 企業活動の原点を常に意識して忠実に実行し、成果へと結びつける
 やはり全体の25%が企業活動の原点となる経営理念や哲学、経営方針(社是含む)や基本姿勢、企業文化や風土を日々忠実に実行しているようです。
中には中途採用面接時にグローバルニッチトップ企業を目指している会社方針に賛同した方のみを雇用しているという企業もありました。

その他では、内製化や特許取得等による模倣対策(15%程度)、商品の自由度を高める特注カスタマイズ化(10%弱)、産学等の共同開発(20%弱)、公的私的各種支援の利用(10%強)、外部パートナー活用(10%程度)に加えて、海外事業特有の法規制、言語、異国習慣文化、開拓等の苦労談の紹介(20%前後)もされていました。
また、ニッチ市場の特徴とも言える異業種からの参入の困難さや、独自性による技術ノウハウの模倣困難性を挙げる企業も5%強ありました。

なお、特記事項として印象に残ったことは、「日本は実績重視の傾向が強く、独自性や○○初、新○○、企業規模等に対して保守的であるが故に、先に海外市場を開拓して、後に日本市場で受け入れられるといった苦労話」が全体の10%弱の企業が述べていました。
コラム[0064]で述べたように、日本人が変わらなければならない本質的な課題です。

以上を総括しますと、「企業活動の原点と基礎を忠実に実行し、強み(コア技術や独自性)を妥協なく磨き上げ、マーケティングの基礎活動に余念なく、顧客との対話やアフターサービスの充実化を図り、一定のシェア(40%-75%)を確保したら、強みに対する“ずらし効果”を検討して次のオンリーワンを目指す」という一連のサイクルを築き続けることが重要であることが改めて分かります。
そしてこれらの共通点は、今後発行される20年度版も変わらないと思います。

では、具体的に何から始めたら良いのでしょうか。
まずは上記冊子を読み、自社にとって必要な分野をベンチマークとして対象企業を選定し、問合せや交流を試みることです。
或いは、こうしたベンチマーク事例情報を多数保有している外部コンサルの活用も一つの手段と思います。

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<関連コラム>
(1) [0042] シェアNo1の数値的条件
  http://www.takumi-marketing.jp/column.cgi?id=44

(2) [0122] 視点を少しずらして(ビジネスを)考えてみよう
  http://www.takumi-marketing.jp/column.cgi?id=126

(3) [0064] 何もしないことのリスク
  http://www.takumi-marketing.jp/column.cgi?id=66

(4) [0030] マーケティング分野におけるベンチマークを考える
  http://www.takumi-marketing.jp/column.cgi?id=31


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本コラム記載内容は、マーケティング活動の発展を主眼としており、固有の政府や団体・企業等の推奨や宣伝を行っているものではありません。
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