TAKUMI ロゴ 匠マーケティング
〒181-0013 東京都三鷹市下連雀4-16-7-304
サイト内検索:
Facebook
 
新しい価値の創造を、お客様と共に。

コラム

《 戻る

2020-04-23  [0128] バイアスの罠にご注意!

連日新型コロナウイルス感染や関連ニュースが報道されていますが、この中で「○○バイアス」という言葉をよく見かけます。

例えば、買い占め行為は「同調性バイアス」とか「ゼロリスクバイアス」、デマの拡散行為は「エコーチェンバー現象」、デマによる買い占め行為は「予言の自己成就」、云々。

バイアスとは、主に偏りやかさ上げのことで、心理学では「思考の偏りや歪み」を表します(*1)。
マーケティングでも顧客の心理を掴む意味から心理学も深く関係してきますので、今回はマーケティングにおけるバイアスについて述べたいと思います。

世の中が変われば自ずとニーズやウォンツも変わって購買物も変わりますが、特に有事ではこの変化が急激に起こります。
例えば今回の新型コロナでは外食から内食へと変わったことから、食品の売れ筋も変わってきているようです。

しかし、マーケティングの視点から見ると、買い占めのような急激な需要の変化は、特に4P(*2)のうちの「商品」「流通」「価格」での需給バランスが崩れ、結果的に需要側と供給側の双方に良いことは何一つありません。
この4Pのバランスがいったん崩れてしまうと、元に戻るには相当の時間がかかります。
マスクが1月末にお店から消えてから既に3ヵ月経過していますが、未だに元の状態に戻っていない理由には、生産能力不足に加えてこの4Pの需給バランス崩壊が挙げられます。

結局、自分ファーストというエゴイズムや無責任/軽々しい発言が、社会に大打撃を与えてしまうことになりますので、行動前に今一度、「その行動がどのような影響を社会へ与えてしまう恐れがあるのか」について、冷静に一旦立ち止まって考え直す、つまり普段以上に「自制心」を持つ必要があります。

では、マーケティング活動でよくありがちなバイアスの一部と各々の予防策を紹介します。

(a) 確証バイアス
人は見たいものだけを見てしまいがちのため、特にデータの収集や取扱い時はデータに偏りが生じないよう、また仮説の正当性を強く持ち過ぎないよう気をつけましょう。

(b) 情報バイアス
過度の情報収集依存は意思決定や決断に悪影響を及ぼしますので、収集目的に対してどのレベルまで収集するのかを、予め定める必要があります。

(c) アクションバイアス
何もしないという焦りが理由で不要な行動をしてしまう、つまり蛇足とならぬよう、我慢どころではしっかりと我慢しましょう。(特にプラトー現象時、コラム[0026]参照)

(d) リンダ問題
何に対する何の比率の不明瞭さを意味しますが、特に誤解を与えてしまうような比率の表現や比較対象の誤りは、ミスリードを招きますので注意が必要です。

(e) サンクスコスト
既に費やした投資や手間暇に固執して意思決定を鈍らせてしまうことですが、特に新商品発売のタイミングや開発投資では勇気を持った決断が必要です。(コラム[0024]参照)

他にも、アンカリング効果(コラム[0102]、[0111]参照)、少数の法則、疑似相関、計画バイアス、楽観バイアス、正規分布バイアス、ハロー効果、エコーチェンバー現象、正常性バイアス等、実に様々なバイアスの罠があり、気を緩めてしまうと誰でも陥ってしまいます。

では、改めて各種バイアスに陥らないようにするには、どうすれば良いのでしょう。

「リテラシーとエッジの併用」。
ここで言うリテラシーとは、物事を適切に理解・解釈して活用することを指し、本質、原点、洞察、目的意識、仮説検証、広視野等を備えることを意味します。
加えてエッジ、いわゆる鋭さも必要で、ここでは主に直観力、独自性、そして大胆さも持つことを表します。

これらをケースバイケースで最適解を選択し、メリハリを持って行動することが大切と捉えています。
もちろん、実行は非常に大変ではありますが、チャレンジが大切です。

一方、かくしてマーケティングの専門家である私自身も、「専門偏向バイアス」に陥ることのないよう肝に銘じ、日々細心の注意を払うようにしています。


*1: 認知バイアスとも言います。
*2: 4P: マーケティングミックス(商品、価格、流通、販売)

----------------
<関連コラム>
(1) [0026] 新商品を発売したのに・・・(その2)
  http://www.takumi-marketing.jp/column.cgi?id=27

(2) [0024] 新商品発売のタイミング
  http://www.takumi-marketing.jp/column.cgi?id=25

(3) [0102] 経営と事業の違い
  http://www.takumi-marketing.jp/column.cgi?id=105

(4) [0111] マーケティングでは、常に数字に根拠を持たせよう!
  http://www.takumi-marketing.jp/column.cgi?id=114
ホーム | コンサルティングサービス | セミナー・勉強会開催情報 | サービス開始までの流れ | ダウンロード | 会社概要 | お問い合わせ
個人情報の取扱いについて | サイトマップ
Copyright © TAKUMI Marketing Office, All Rights Reserved.