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コラム

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2020-01-16  [0120] 大塚家具のマーケティング

昨年12月12日に、大塚家具がヤマダ電機傘下に入るニュースが注目されました。
メルマガでも少し触れたように私自身も以前は大塚家具の顧客でしたが、15年に始まったお家騒動が、一つの大きな局面を迎えました。
一連の騒動では、同社の経営戦略の失敗と言えば確かにそうですが、その後の「マーケティング戦略の大失敗」も非常に大きな要素と捉えています。
そこで、今回は同社のマーケティングについて意見を述べたいと思います。

初めに結論を述べますと、今の大塚家具にはビジネスの原点における永久の課題である、
「どのようにして顧客と向き合っていくのか」
が、特に潜在顧客に対して欠けていると考えます。

その象徴として大きく以下の3点が目下の問題と捉えています。
 (a) 自分ファーストの精神が強すぎる
 (b) 過剰な値引とWEB広告を展開
 (c) マーケティング活動がバラバラ

それでは、各々について具体的に意見を述べていきます。

(a) 自分ファーストの精神が強すぎる
同社元来のスタイルである、顧客とマンツーマンでのコンシェルジュサービスの弊害が出ているように感じます。
確かに来訪客に対しては、同社の強みの一つであるOne-To-Oneマーケティングがなされているようですが、潜在顧客に対するメッセージが欠けています。
決してお客様ファーストになるべきとは言いませんし、カスタマーマイオピア(コラム[0014]参照)にもなってはいけませんが、せっかく良いブランドビジョンや企業スローガンを定めているのですから、それらを潜在顧客へ訴求する具体的な活動を、もっと優先順位を上げて実施すべきと考えます。

(b) 過剰な値引とWEB広告を展開
高級商品を扱う企業では、これらをやってはいけません。
まず値引ですが、昨年12月に令和最初の年越しカウントダウンと称して約12,000品目を最大50%引する施策の実施、これは既に当該商品を購入した方々への裏切り行為であることや、価格設定に対する信頼性の欠如、ブランドイメージの損傷に直結します。
特に価格設定については、令和年初のプレミアム福袋と称した2020年にちなんだスペシャル価格(〜1/31)でも、数量限定とは言え値下げ幅が大き過ぎで、適正な価格設定の信頼性や高級商品の質感を失います。
つまり、コラム[0015]で述べた「価格で獲得した顧客は、最後に価格で逃げられる」ことを本質的に理解できていないことに加えて、同社創業者が最も嫌がった方法だと考えます。

また、今回コラムを執筆するにあたって同社WEBを訪問した結果、Cookieを利用したと思われるWEB広告が他WEBサイトで頻繁に見かけるようになりました。
Cookie利用については、アクセス履歴情報が広告掲示先のプラットフォームに漏れて蓄積されることや、過剰広告掲示による閲覧者側の不愉快さによって、近年状況が変わりつつあります。
このことを理解している企業は、当該企業WEBへアクセスした際に、事情をきちんと説明して了承を得ますが、外部WEBマーケティング企業へ依存してしまっているからか、こうした配慮が欠けています。
パーミッション・マーケティングついてもう少し考え直した方が良いと考えます。

(c) マーケティング活動がバラバラ
意外でしたが、同社WEBを見る限りでは、マーケティング活動を統括する機能がないようです。
或いは経営企画部門内に存在しているのでしょうか、非常に驚きました。
既存顧客に対しては営業本部を中心とした活動で、特に法人向けは成果が出ているようですが、それ以外のマーケティング活動では、営業推進部門、商品部門、流通部門等がそれぞれ異なる組織と責任者間で行われているようで、部門間の連携や一貫性が見えない、つまり、マーケティングミックスの4Pや7Pが機能しているように見えないのです。

他にも4P/7P、STP、ブランド、中国市場向け等、マーケティングに関して述べたいことは多数ありますが、マスコミによる袋叩きのような過剰な攻撃に耐え抜いて、一日も早く顧客からの厚い信頼を獲得できる日が来ることを楽しみにしています。

なお、今回のコラムは大塚家具への批判・否定ではなく、マーケティング活動の強化を通して再び復活してほしいという想いがあって、意見を述べました。

繰り返しますが、「どのようにして顧客と向き合っていくのか」を具体的に行動に移すことが最重要課題であり、且つ復活へのカギを握ると捉えています。

最後に、ヤマダ電機との連携では、今話題の「日産vsルノー」と同じ構造を迎えることのないよう、また、父娘や両社の溝が埋まり、再び一つの会社になる日が来ることを願い、今回のコラムを閉じたいと思います。

昨年は創業50周年だったのですね、おめでとうございます。


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<関連コラム>
(1) [0014] 価値と価格
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(2) [0015] 安売りは悪
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<ご注意>
本コラム記載内容は、マーケティング活動の発展を主眼としており、固有の政府や団体・企業等の推奨や宣伝、或いは批判や否定を行っているものではありません。
また、本コラム記載内容は、発信日時点の情報です。
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