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コラム

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2019-07-18  [0102] 経営と事業の違い

マーケティング部門は、経営側への提案やプレゼンをする機会が比較的多いかと思います。
ところが、「これぞ!」と考えていた提案が、経営者から却下されてしまうことも多々あるかと思います。
なぜでしょうか。
このあたりを深掘りして意見を述べたいと思います。

マーケティング部門は、所属事業における頭脳役で、事業責任を負う役割があることは、過去のコラム(*1)でも述べました。
一方、経営者の最大の仕事は経営判断であり、この点が事業側ではできない仕事です。
他にも、経営と事業の相違は、バリューチェーンやビジネスチェーンからも一般的な説明はできますが、果たしてそれだけなのでしょうか。

私の経験から感じることは、提案内容に対して「腹落ち」と「情熱」、そして「即実行できるか」の3点が経営者に伝わるかどうかということです。

腹落ちとは、ストーリに筋が通っていて、聞き手が提示する数字も含めて違和感や疑問を覚えないことを表します。

また、情熱とは、自分ゴトとして語ることができることを指しますが、単に熱く語るのではなく、自部門と事業の責任を明快に述べることができるか否かを意味します。

そして、即実行とは、既に準備が整っている、つまり事前に段取りをしておくことを指します。
ただし、関連部門との事前の合議となると、経営者への提案というよりは報告の要素が高くなり、議論が活発にならないため、段取りと合議は少し意味合いが異なります。

もちろん「伝える力」も大切ですし、聞き手である経営者には「費用対効果(投資/コストの過大を含む)」、「経営者から見た優先順位」、「提案や実行のタイミング」、「社内政治」といった他の要因があるのも事実です。

とは言え、提案側から見れば、これらの要因全てに配慮するのは困難ですし、さすがに経営者の立場に立って常に考えるというのは、その立場にならないと分からないことが多いことから難しいと思います。

一般的に経営者には、秘書役、参謀役、補佐役が必要と言われています。
マーケティング部門は、これら3役のうちの参謀役に該当しますが、参謀役に求められることは、アイディアを持ち続けること、提案をし続けること、洞察や意見を常に持つことで、時には意見の相違による激論が必要であることを常に覚悟しなければならなく、それが責務と捉えています。
何故なら、意見の相違による議論が、お互いを洗練させ、共に成長できるからです。
(もちろん、代案無しや否定、議論終了後の引きずりは論外です。)

更に、マーケティング部門が常に細心の注意を払い続けなければならないこととして、データ等の数字に対する厳しさがあります。
データを含む数字は恐ろしいもので、いとも簡単にアンカリング効果(*2)や一人歩きをします。
せっかくコンセプトが良くても、たった一つの数字の誤りで、経営者に違和感や疑問を覚えさせてしまいます。
また、データは見せ方や見方次第で誤った方向へ導いてしまう恐ろしさもありますし、経営者は提案内容を聞きながら、その部分を自問自答しています。
一旦違和感を覚えられてしまうと、提案内容全体に対しても疑いを持ち始め、Goサインをいただける確率がグッと下がってしまうことでしょう。

この数字の厳しさについては、私も会社員時代に、上司からとことん鍛えられましたが、そのおかげで今の自分があり、心から感謝しています。

あとは、その提案内容にキャッチフレーズを付け、1分、3分、5分、10分といった時間内で話せるかというテクニックも必要になります。
特にキャッチフレーズは、顧客への明快なメッセージの訓練へと繋がるため、非常に重要な仕事です。

経営者の立場に立って考えることは難しいにせよ、少なくとも今回述べたことを肝に銘じて提案していくと、Goの確率が高くなります。
1/10の確率でOKをいただければ御の字なんてことは決してなく、ニハチの法則ではありませんが、8/10件のGoサインをいただけるよう、今一度工夫し直してみてはいかがでしょうか。

*1: コラム[0008]、[0068]、[0069]参照。
*2: アンカリング効果: 人が何かを判断するとき、最初に見た数字が大きな影響を与えてしまうこと。

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<関連コラム>
(1) [0008] どこまでがマーケティング部門の仕事?(その1)
  http://www.takumi-marketing.jp/column.cgi?id=9

(2) [0068] なぜマーケティング専門機能が必要なのか? (その1)
  http://www.takumi-marketing.jp/column.cgi?id=70

(3) [0069] なぜマーケティング専門機能が必要なのか? (その2)
  http://www.takumi-marketing.jp/column.cgi?id=71
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